きっとツナガル ... [災害]
春が来たー春が来たー
やっと春が来た
なんて温かな一日だろう
花粉症も鬱陶しいが気分が落ち込む性分の自分には不得手な季節でもある
でもやはり眩しい陽光が嬉しい
あの震災から八年が経った昨日はNHKが関連番組を放送した
避難先の体育館が津波に襲われ目の前で祖父母を失った若い女性が
自責から故郷へ帰ることが出来なかったと涙していた
辛い日々を送ってきたのだろう
きっと同じような身の上の人は数え切れないほどいることだろう
娘と孫を失った夫婦は天候に拘わらず毎晩夜空を見上げているそうだ
愛する家族を星に見立てているのだろう
あの日の夜空は地元の人々でさえ驚く満天の星空だったという
失われた命たちが残された者へ別れを告げていたのかも知れない
あの日見上げた 夜空の色を
きっと一生 忘れはしない
息をひそめて 耳をすませて
それでも遠い 光見ている
一つ二つと 消えてく星が
誰かのために 輝いたこと
誰の心の 奥にもきっと
かけがえのない 星があること
歌手のクミコが作詞した「きっとツナガル」の一節だ
彼女自身も石巻で被災した
着の身着のままで高台に逃げたとき見上げた夜空の星が忘れられないと
当時言っていたっけ ...
改めて歌詞を読み直すとあのときあの場所にいた者にしか表現できない
恐怖だとか不安だとか絶望だとかが伝わってくる
でも満天の星空を見上げた彼女や多くの人々は一瞬でもそれらを忘れ
美しいとだけ感じたのだろうな
ねじ曲がった根性の輩はいくらでもいる
満天の星空を見ていない自分だが気持ちだけは被災者と同じように
ずっとそれを見続けたいと思う
希望はきっとある