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負けないで ... [徒然]

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予報通りの強い雨が落ちてきた。
窓の外は夕方のように暗い。
何となく気分も低くなる。
やはり、秋は抜ける空が良い。

昨日は胃の内視鏡検査。
今朝はいつもの定期検診。
二日続けての通院に身体も気分も下がり気味だ。
病に関わる施設は生気が抜かれる思いがするので苦手だ。
ただし、漂うアルコール臭は好きだった。
母方の祖父が医者だったからかも知れない。
でも、今時、そんな匂いのする医療施設も少なくなった。

ネット記事で藤井輝明さんを知った。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6409254
63三歳の若さで亡くなった医学者だ。
顔の右半分が海綿状血管腫で、紫色の大きなコブがあったという。
大学卒業後、その容姿から就職も決まらず、「バケモノ」と蔑まされたことも
あったらしい。
自分には想像することの出来ない差別と苦痛に苛まれたことだろう。
しかし、この人は凄い。
反骨を武器に、医学博士にまで登り詰めた。
そして、容姿のハンディを抱える人々の支援に人生を賭し、
2000を超える学校で講演をしてきた。
「藤井さんは岐阜市内にアパートを借りて暮らしていました。5月4日深夜、大学近くの用水路で倒れていたのが発見されました。死因は急性心不全。自転車を運転中に誤って転落して心不全となったのか、心不全になって水路に転落したのかは不明です」。
勤務する大学事務局の発表だった。
辛い時間が長い人生だったと思う。
生き物にとって、容姿も性格も千差万別。
美しく生まれた者も醜く生まれた者も受け入れるのが理想の世界。
でも、それはあくまでも理想としての話。
この世から消えない現実。
虫だって美しく生まれたいはずだ。
ゴキブリだってカブトムシやクワガタに産まれたかったはずだ。

藤井さんはいつも笑顔を絶やさなかったそうだ。
友人の言葉がある。
「いつもニコニコ笑っている。しかし、あるとき、藤井さんが『友人のYさんが、アザのことで僕のことをバカにしている』と怒ったことがあった。ああ、藤井さんも普通の人なんだと思いました。笑顔は、彼なりのカモフラージュだったのかもしれない。『笑顔で生きると決めたんだ』と僕に言ってくれたことがありました」。

あまりにも理解出来てしまうことが悲しい。

今、LGBTを受け入れる社会にと国もメディアも推進している。
今回の衆議院議員選挙においても公約の一つになっていた。
しかし実態はどうだろうか。
世界的な流れだから何となくというのが本音だろう。
与野党問わず反LGBTの議員が相当数いることは明白な事実だ。
子供、大人の社会を問わず差別意識が蔓延している。
それが、悲しい死へと繋がる。
落とさなくてもよかった命がいくつあったことだろう。
静かで優しい命であったことは容易に想像できる。
日曜日のNHKBS「山女日記3」はLGBTに苦しむ二人の女性の話だった。
本当に息苦しい時代になってしまった。
藤井さんの場合は容貌からの偏見と差別だったが、その芯はLGBT差別と同様だと思う。
63歳の短い人生だったが、誇らしい立派な生涯だった。
記者と同様心から尊敬したい。                        合掌


「今日の歌」
何が起きたって へっちゃらな顔して
どうにかなるさと おどけてみせるの
「今宵は私と一緒に踊りましょ」
今も そんなあなたが好きよ 忘れないで

負けないで ほらそこに
ゴールは近づいてる
どんなに 離れてても
心は そばにいるわ
感じてね 見つめる瞳

負けないで もう少し
最後まで 走り抜けて
どんなに 離れてても
心は そばにいるわ
追いかけて 遙かな夢を

「負けないで」から引用
作詞 坂井泉水
作曲 織田哲郎
歌唱 ZARD

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